
当院では、お子様と大人の予防接種をそれぞれ行っております。予約制であり、ワクチン在庫を確認し適切に接種ができる体制をつくるため、ご協力をお願いいたします。
新型コロナワクチン接種前後2週間、1回目接種から2回目接種までの期間に、各種他の予防接種を受けることはできません。
当院はコロナワクチン接種を今のところ行っておりません。
日本脳炎ワクチンがネットから予約できるようになりました。
任意接種のおたふくワクチンは現在もお電話かご来院での予約になります。
インフルエンザ
インフルエンザは主に冬に流⾏する呼吸器の感染症です。ウイルスはA型とB型があります。通常のかぜに⽐べ、症状が強く、肺炎や脳炎・脳症を起こすこともあります。
発症予防と重症化予防のために、10⽉からワクチン接種が始まります。予約システムやお電話で予約を⾏っております。
10⽉開始時は、お⼦様のみならず、そのご家族や⼤⼈の⽅まで予約ができます。
在庫状況により受付を終了する場合もありますので、ご希望の⽅はお早めに接種予約をお願いします。
現在、新型コロナウィルスワクチンとインフルエンザワクチンの同時接種は可能となりましたが、当院はコロナワクチンを実施しておりません。引き続き、インフルエンザワクチン以外のワクチンとコロナワクチンとの接種間隔は2週間以上あける必要がありますので、接種スケジュールにご注意ください。
生後6ヶ月〜3歳未満のお子様は、静岡県接種補助金が令和4年度に限り出る予定です。1回2,000円(2回まで)、保護者様より電子申請をおこなっていただきます。詳細は下記のPDFをご覧ください。
インフルエンザワクチン予防接種の費用
①小児(富士市在住の1歳から高校3年生該当年齢まで) | 1回 2,650円(富⼠市助成⾦1,000円を差し引いた額) |
---|---|
②高齢者(富士市在住の65歳以上の方) | 1回 1,650円 |
③上記以外の⽅(⽣後6ヶ⽉~1歳未満、成⼈、富⼠市以外の⽅など) | 1回 3,650円 |
持参頂きたいもの
- 予診票(受付にて配布・ホームページからダウンロードもできます)
- ⺟⼦⼿帳(上記①の⽅、⽣後6ヶ⽉~1歳未満の乳児)
- 富士市在住が確認できるもの(上記①②の方)
接種に関する注意事項
- 診察とワクチンの同時受診は受け付けておりません。
- インフルエンザワクチン予約枠をご利用ください。
- インフルエンザワクチン専用時間(平日17時15分以降、土曜8時30分〜9時00分)は診療を行っておりません。
- 他ワクチンとの同時接種をご希望の場合は、お電話でご相談ください。コロナワクチンは当院は行っておりません。
- 持ち物のお忘れがないよう、事前準備・確認の上お越しください。時間に遅れないようご来院ください。
お知らせ・予診票(PDF)
ワクチン製品メーカーは在庫により異なります。印刷・来院前の記載は⾏っていただいて構いません。
富⼠市の⾼齢者助成に該当する⽅(上記②の⽅)は、富⼠市特定の予診票がありますので、お⼿数ですが当院受付で事前にお受け取りください。
お子様の予防接種
乳幼児は抵抗力が未熟
赤ちゃんや幼児は病気に対する抵抗力が未熟ですし、母親から授かった免疫(抵抗力)も生後数ヶ月が経過すれば弱まってきます。そうすると赤ちゃんの体は病気(感染症)に罹りやすくなってしまいます。病気に罹ってしまうと、重い後遺症が残ったり、生命の危険にさらされたりすることもあります。
生後約2ヶ月がワクチンデビュー
そうした事態を未然に防ぐために必要になってくるのが、病原体(ウイルスや細菌)に対する免疫をつくり出すワクチンの接種、つまり予防接種です。
予防接種は病気(感染症)に罹らないよう、またたとえ罹っても症状がひどくならないように実施します。一般的には生後約2ヶ月がワクチンデビューのタイミングです。
当院では、お子様の予防接種を行っておりますので、ご予約の上、接種をお受けください。
「個別ワクチンスケジュール」を計画します
現在の日本には数多くの予防接種があり、「どれを接種したらよいのか?」と戸惑われる保護者の方も少なくないと思います。それに予防接種のスケジュール管理は、一般の方には少々難しいものです。そんなスケジュール管理についても、ご相談ください。お子様一人一人の「個別ワクチンスケジュール」を計画いたします。
お持ちいただくもの
- 予防接種予診票
- 母子健康手帳
- 健康保険証
- こども医療受給者証
- 診察券(お持ちの方)
- など
※受診の前に、ご自宅で体温を測定してください。熱がある場合はお電話してください。
※接種当日はいつも通りの生活をして構いませんが、激しい運動は避けてください。接種後、体調の変化が見られた際は、すぐに医師にご相談ください。
定期接種と任意接種
予防接種には、以下に記すように「定期接種」と「任意接種」の2種類があります。
定期接種
国が「一定の年齢になったら受けるように努めなければいけない」(接種の勧奨)と規定しているワクチンです。
接種費用は対象年齢内・規定回数内であれば、基本的に公費で負担されます(対象年齢や規定回数を超えたり、指定の医療機関以外で受けたりした場合の接種費用は、全額自己負担となります)。
ワクチン | 標準的接種期間 | 接種回数 |
---|---|---|
ヒブワクチン不活化ワクチン | 生後2ヶ月~5歳未満 | 1~4回 (接種開始年齢によって異なります) |
小児肺炎球菌ワクチン不活化ワクチン | 生後2ヶ月~5歳未満 | 1~4回 (接種開始年齢によって異なります) |
4種混合ワクチン不活化ワクチン | 令和5年4月、生後2ヶ月~に変更 生後3ヶ月~7歳6ヶ月未満 |
4回 |
3種混合ワクチン不活化ワクチン | 生後3ヶ月~7歳6ヶ月未満 | 4回 |
不活化ポリオワクチン不活化ワクチン | 生後3ヶ月~7歳6ヶ月未満 | 4回 |
2種混合ワクチン不活化ワクチン | 11歳~13歳未満 | 1回 |
水痘ワクチン生ワクチン | 1歳~3歳未満 | 2回 |
BCGワクチン生ワクチン | 生後5ヶ月~8ヶ月未満 | 1回 |
MR(麻疹・風疹混合)ワクチン生ワクチン | 1回目1歳~2歳未満 2回目小学校就学前1年間内 |
2回 |
日本脳炎ワクチン不活化ワクチン | 3歳~ (生後6ヶ月~行う自治体もあり) (標準的な初回接種年齢は3歳) |
4回 |
子宮頸がんワクチン不活化ワクチン | 中学1年生~ | 3回 |
B型肝炎 | 生後2ヶ月~ | 3回 |
ロタリックス(ロタウイルスワクチン) | 生後6週~24週 | 2回 |
ロタテック(ロタウイルスワクチン) | 生後6週~32週 | 3回 |
任意接種
定期接種以外の予防接種です。「任意」とは、受けなくても良い予防接種といった意味合いではありません。費用は基本的に自費になりますが、それでもやはり接種を受けられるよう、お勧めいたします。
ワクチン | 標準的接種期間 | 接種回数 |
---|---|---|
おたふくかぜワクチン生ワクチン | 1歳~ | 2回 |
小児肺炎球菌ワクチン不活化ワクチン | 生後6ヶ月~小学6年生 | 2回 |
中学生~ | 1回 | |
インフルエンザワクチン不活化ワクチン | 満1歳から13歳未満まで | 2回 |
13歳以上 | 1回 |
集団生活に入る前に
保育園や幼稚園などの「集団生活」に入ると、ウイルスなどの病原微生物に接する機会が急増します。
入園前には、お子様の接種状況を確認し直し、「接種漏れ」や「任意接種」などについては、可能な範囲で受けておくようにすると良いでしょう。
子宮頸がんワクチン
9価HPVワクチンの定期接種化について
令和5年(2023年)4月1日より9価HPVワクチン(シルガード9)が定期接種ワクチンに追加されます。
4価のガーダシル(HPV6/11/16/18型)に比べ、さらに5種類のHPV(31/33/45/52/58型)への感染予防効果が期待されます。
対象者は、「小学6年生から高校1年生相当年齢の女子(小学6年生は他市などで転入し接種開始している者に限る、中学1年生以降が標準である)」です。
また、キャッチアップ接種対象者は、令和5年度は、「平成9年度~平成23年度生まれの女性」となります。
同じ種類のワクチンで接種を完了することがで原則になります。しかし、2価および4価ワクチンを接種した場合も相談の上、9価ワクチンを残り回数を接種することは可能になります。
接種回数は、初回接種が15歳以上は3回、15歳未満は2回でも可となりました。
3回接種(①②③)
①、② (①から2ヶ月後)、③ (①から6ヶ月後)、または①、②( ①から1~2ヶ月後)、③ (②から3~4ヶ月後)
2回接種(①②)
①、② (①から5~12ヶ月後) *②を①の5ヶ月より前に接種した場合は3回目が必要になります。
体の負担の少ない2回接種で可能な中学1年生〜15歳未満でワクチンをスタートすることをお勧めします。
2023年4月から予約枠を平日17時・土曜9時30分で決まった枠数で接種を開始致します。今後の接種希望相談数の状況により適宜枠数を変更していく予定です。
予診表をお持ちの方は、お電話で予約相談をお願いいたします。
接種時の持ち物は、「HPVワクチン接種予診表と母子手帳」になります。
接種後は、30分間の院内待機が必要となります。
また、接種対象外の方で自費接種の場合、下記価格(税込)となっております。
ガーダシル(4価ワクチン) | 1回 17,000円、3回の接種で計 51,000円 |
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シルガード(9価ワクチン) | 1回 29,000円、3回の接種で計 87,000円 |
子宮頸がんについて
子宮頸がんの発生にはヒトパピローマウイルス(Human Papilloma virus : HPV)と呼ばれるウイルスが関わっています。このウイルスは、子宮頸がんの患者様の90%以上で見つかることが知られており、HPVが長期にわたり感染することで、「がん」になると考えられています。20〜30代の若い女性に増加しています。
生涯にHPV感染する確率は80%以上であり、通常ウイルスが自然に身体から排除されます。しかし、ウイルスが自然に排除されず、長い間持続的に感染した場合には、細胞ががん細胞に変化することがあります。
子宮頸がんの予防法としては、HPVワクチン接種と検診(20歳以上の女性に推奨)が大切になります。
子宮頸がんワクチンで予防
ヒトパピローマウイルス(Human Papilloma virus : HPV)は200種類以上の型があり、子宮頸がんの約65%が16型と18型が占めています。20〜30代で発見される子宮頸がんの80~90%はこの型になります。そのため、中学1年生〜高校1年生相当が対象となっていま
す。現在医療機関で使用されているワクチンはいずれもこの型に対する予防のワクチンになります。2023年4月よりシルガード9が助成適応ワクチンに加わります。
※ワクチンに関しては、下記をご参照ください。
大人の予防接種
当院では、大人向けにインフルエンザワクチン、および肺炎球菌ワクチンの接種を、それぞれ行っております。お子様のワクチンが主体のため、ご希望される方は、お手数ですがお電話で予約の相談をお願いいたします。
予防接種とは
予防接種は、細菌やウイルスなどの病原体からつくったワクチン(抗原物質)を接種することによって免疫をつけ、特定の病気になりにくくし、また、たとえその病気になったとしても軽く済むように行われます。
ワクチンは、感染症の原因となる各種の細菌やウイルスの病原性を弱めたり、また、それらを無毒化したりしてつくられます。これを注入することによって、体内に抗体(病原体と結合し、それを体内から除去するように働くたんぱく分子)をつくらせ、当該感染症に罹りにくくし、また罹ったとしても重症化を防ぎます。ほかに、感染症の流行を阻止する(集団免疫)という目的もあります。予防接種は「自分のため、そして周りのみんなのため」に受けるのです。
インフルエンザワクチン
インフルエンザは、インフルエンザウイルスによる急性呼吸器感染症で、このウイルスに感染すると1~3日くらいの潜伏期間を経て発症し、38℃以上の高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、寒気などの全身症状が現れます。併せて普通の風邪と同様に、のどの痛み、鼻みず、せきなどの症状も見られます。お子様では痙攣や中耳炎、稀には急性脳症を、高齢者や基礎疾患をもつ方では肺炎を併発するなど、時に重症化するケースがあります。
インフルエンザワクチンの接種時期
インフルエンザワクチンは接種してから効果が出るまでに約2週間かかり、その効果は約5ヶ月間持続しますので、日本でインフルエンザが流行するのが例年1月上旬~3月上旬であることを考えると、毎年12月中旬頃までに接種するのが望ましいでしょう。
※高齢者を対象としたインフルエンザ予防接種は、予防接種法に基づく「定期接種」ですので「公費助成」が受けられます。詳しくは、お住まいの市区町村にご確認ください。
肺炎球菌ワクチン
肺炎とは、主に細菌やウイルスなどの病原微生物が肺に感染して炎症を起こした状態です。呼吸器の防御機能が病原微生物を排除できなかった場合や、病気やストレスなどのために免疫力が落ちている時など、つまり感染力が防御力を上回った際に、病原微生物が上気道から下気道、そして肺にまで入り込んで感染し、肺炎になってしまうのです。
がん、心臓病に続いて、肺炎は日本人の死亡原因の第3位を占めています。高齢者※や基礎疾患を持っている方などは肺炎にかかりやすく、しかも治りにくい傾向がありますので、特に注意を要します。
※肺炎で亡くなる方の95%くらいが65歳以上です。
肺炎球菌ワクチンの接種で予防
肺炎を予防するためにできることの一つに、肺炎球菌ワクチンの接種があります。
肺炎の原因菌で最も多いと見られるのは、肺炎球菌です(大人の肺炎の20~40%は、この菌が原因と言われます)。肺炎球菌ワクチンは、肺炎球菌による肺炎などの感染症を予防し、重症化を防ぎます(※すべての肺炎を予防できるわけではありませんので、ワクチンを接種したからといっても、うがい・手洗い・口腔衛生など、日常生活上の予防対策は怠らないでください)。
5年以上の間隔を空けて接種
接種は、1年を通していつでも可能です。ただし、接種後5年以内に再接種を行うと、注射部位の痛みが強く出るケースがありますので、再接種を希望される方は、5年以上の間隔を空けてください。接種の年月日は、忘れないようにメモに残しておきましょう。
また、接種した部位が赤くなったり、腫れたり、熱を持ったり、痛んだりすることがありますが、通常は2~3日で治まります。その他、熱っぽい、だるいなど、体調に変化が生じた際は、すぐにご相談ください。
インフルエンザワクチンの併用接種
インフルエンザワクチンの接種を併せて行うことは、肺炎予防の強化につながります。そのため、肺炎の予防には、肺炎球菌ワクチンだけでなく、インフルエンザワクチンの併用接種が推奨されています。
成人用肺炎球菌ワクチンの接種が奨められる人
- 65歳以上の方
- 養護老人ホームや長期療養施設などに居住されている方
- 慢性の持病をお持ちの方(COPD等の呼吸器疾患、糖尿病、慢性心不全、肝炎や肝硬変等の慢性肝疾患など)
- そのほか(病気や免疫抑制療法のため感染症に罹りやすい状態にある方、脾臓摘出などによる脾臓機能不全のある方など)
予防接種後の注意点
予防接種後の30分程度は、接種を受けた医療機関にそのまま留まるか、医師とすぐに連絡が取れるようにしておきます。接種部位に異常な反応が現れたり、体調に変化が生じたりしたような際は、速やかに医師の診察を受けましょう。
また、接種部位は清潔を保ち、接種後24時間以内は体調が変化する怖れがありますので、強度の運動や過ぎた飲酒は控えるようにしてください。